映画には観覧制限がある

映画には観覧制限がある

写真：YOUTUBE

韓国を含めて多くの国家では映画に等級をつけて観客の観覧を制限する制度を行っている。もちろん色々な経路でその年になる前に見る方法もあるが、せめて映画製作社と配給者、劇場には重要な制度である。
　韓国では18歳未満は観覧できない’18歳観覧可（未成年者観覧不可）’等級はアメリカの17歳未満の観覧を制限する’R(RESTRICTED)'と同じだ。ただ、アメリカは17歳未満と言ってもおやとか大人と一緒なら観覧ができるが、韓国はできない。
　では韓国だろうがアメリカだろうが歳になると全ての映画を見ることができるか？答えはそうだけど制限はある。韓国では’制限上映可'等級が、アメリカでは’NC-17（NO ONE 17 AND UNDER ADMITTED)’等級が存在する。NC-17等級は1990年にできた等級であり前の'X等級’の代わりだった。
　X等級とNC-17等級は基本的に違いは無い。でも1990年になぜNC-17等級を作った理由は'X等級’をポルノを思い出したせいだ。多数の名作たちがX等級と言う理由だけでポルノと同じ扱いをされるのは悲しいことだった。
ークック、泥棒、彼の妻そして彼女の恋人（1989年）
　1980年の末、ピーターグリーナウェイ監督の「クック、泥棒、彼の妻そして彼女の恋人」はジョンマックノートンの「ヘンリ：連続殺人者の肖像（1986）」、ペドロアルモドバルの「欲望の昼と夜（1989）」と共にX等級廃止世論に大きな役割を果たした映画だ。
　ルネサンスとかバーロークーをスクリーンに映したような映画で有名なピーターグリーナウェイ作であるこの映画は五感を刺激するような美学で溢れている。「ヒロシマ私の恋よ」のサシャビエニ撮影に「ピアノ」のマイケルニマンの音楽を加えて、映画全般に続く食事はスクリーンを超えて味と香りがするような気がする。まるでミュージーカールとか演劇の舞台の前に立っているような気分だ。
　この作品は食欲と性欲を連結させてMPAA(米国映画協会）からX等級だと判断された。でも30年が過ぎた現在の時点で見ると今の成人映画と変わりは無い。等級判定とは関係なく観覧客たちが不便だと感じたのは'泥棒’の暴力と映画に出る最後のメニューのはずだ。
ーHENRY&JUNE（1990年）
　NC-17等級ができた以来この等級を最初にもらった映画はピーリップカーウフマン監督のHENRY&JUNEだった。D.H.ローレンスの「チャタルリ婦人の恋」と共に猥褻論を呼び起こした代表的な文学として、出版後に自国であるアメリカで30年近く禁書として扱われた名声に相応しい扱いだった。
　でも、韓国国内では「ヘンリーミラーの北回帰線」というタイトルで紹介されたこの作品の基のタイトルはHENRY&JUNEで、映画もヘンリーミラーの「北回帰線」ではなくヘンリーミラーの愛人だったアナーイスニンの同名の作品を基にした。
ー悪実警察（1992年）
　LAドジャースの勝利を望んでいたニューヨークの刑事ハービーキイテル。自分の子供の前でも悪口をする彼は子供が車から降りると麻薬をはじめる。ミューヨークーのどこでも彼の舞台だ。性欲、麻薬と賭博に世ぼれテイク自身お姿は犯罪率が最大値を記録した80年代のニューヨークのようだ。
ーCRASH（1996年）
　映画の全般で快楽を語っているデイビットクローネンバーグ監督のCRASHがNC-17等級をもらったのは当たり前のことだと思われている。性欲的なシーンでもなく、刺激的だったのは交通事故の加害者と被害者として出会ったジェイムスとヘレンは大きな怪我で前いには感じなかった新しい性欲を感じる。以後は専門家と一緒に交通事故を目撃し、再現しながら性欲の快楽を試していく。